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Ping (ネットワーク接続の確認) - DOS/コマンドプロンプト コマンド一覧

[Windows 95 以降] 指定したホストにICMPエコー要求を送信し、応答時間やパケット損失などのネットワーク接続状況を確認します。

構文

ping[.exe] [-t] [-a] [-n <count>] [-l <size>] [-f] [-i <TTL>] [-v <TOS>]
    [-r <count>] [-s <count>] [-j <host-list>] [-k <host-list>] [-w <timeout>]
    [-R] [-S <source-address>] [-4] [-6]
    [-c <compartment>] [-p] <destination>

オプション一覧

<destination> 実際にエコーを送信するアドレスを、IPアドレスまたはホスト名を指定します。
-t 指定したホストに対して、ユーザーが停止(Ctrl+C を入力)するまでエコー要求を送信し続けます。
-a <destination> がIPアドレスの場合、それをホスト名に解決します。
-n <count> 送信するエコー要求の回数を指定します。既定値は 4 回です。
-l <size> 送信するパケットのサイズを指定します。既定値は 32 バイトです。
-f パケットにフラグメント化禁止ビットを設定します。パケットが指定したサイズで送信できない場合、分割されずに破棄されます。
-i <TTL> パケットの生存時間 (Time To Live) を指定します。既定値は 128 です。
-v <TOS> サービスの種類 (Type of Service) フィールドの値を指定します。現在は無視されます。
-r <count> パケットが通過したルーターのアドレスを記録します。<count> には記録する回数を指定します(最大 9 まで指定可能です)。
-s <count> タイムスタンプを記録するホップ数を指定します。最大 4 まで指定可能です。
-j <host-list> 緩やかなソースルーティングを使用し、指定したホストリストを経由します。<host-list> にはIPアドレスのリストをコンマ(「,」)区切りで指定します。
-k <host-list> 厳密なソースルーティングを使用し、指定したホストリストを経由します。<host-list> にはIPアドレスのリストをコンマ(「,」)区切りで指定します。
-w <timeout> 各エコー応答を待機する最大時間をミリ秒で指定します。既定値は 4000 ミリ秒 (4 秒) です。
-R [Windows Vista 以降] IPv6 の場合、ヘッダーにルート情報を追加します。
-S <source-address> [Windows Vista 以降] 送信元アドレスを指定します。
-4 [Windows Vista 以降] IPv4 の使用を強制します。
-6 [Windows Vista 以降] IPv6 の使用を強制します。
-c <compartment> [Windows 10? 以降] ルーティング コンパートメント識別子を指定します。指定したコンパートメント内で ping を実行します。
-p [Windows 10? 以降] Hyper-V ネットワーク仮想化プロバイダー アドレスを ping します。

解説

ping コマンドは、指定したホストに対して ICMPエコー要求パケットを送信し、応答が返ってくるまでの時間やパケット損失率を測定します。これにより、ネットワークの疎通確認や接続品質の評価が可能です。

ICMPエコー要求とは、インターネット制御メッセージプロトコル(ICMP)を使用してネットワークの疎通確認を行うための通信プロトコルです。HTTPリクエストのようにウェブサーバーへのデータ取得を目的とするのではなく、単純に応答を確認することで接続状態をチェックします。ICMPはほとんどのホストでサポートされていますが、セキュリティや設定によりICMPエコー要求への応答を無効化している場合があります。そのため、応答がない場合でもネットワークが疎通している可能性があります。

-j および -k オプションに指定するホストリストは、IPアドレスのみを使用します。ホスト名はサポートされず、IPアドレスをカンマ(「,」)で区切って指定します。リスト内のアドレス順序は、パケットが指定されたルートに従って正確に送信されるようにするため重要です。順序が誤っている場合、意図した経路を辿らない可能性があります。

サンプル1

ping www.example.com

ホスト www.example.com に対して 4 回のエコー要求を送信し、応答時間を表示します。

サンプル2

ping -t 192.168.1.1

IP アドレス 192.168.1.1 に対して、ユーザーが手動で停止するまでエコー要求を送信し続けます。

サンプル3

ping -n 10 -l 64 www.example.com

ホスト www.example.com に対して、64 バイトのパケットを 10 回送信します。

関連項目